今月は、先月お話した続きで「ゆるい」と言う感覚の奥深さについてお話します。
ただ単に花や木枝の自然な姿をそのまま生けたのでは、少し粗野な感じがし風情がなくなってしまいます。そこで、一花・一枝との対話が始まるのです。
あなた(花)の一番美しい顔はどの角度ですか?あなた(枝)の伸びてゆく力の美しい場面はどこですか?と、花や枝と対話し教えてもらうのです。自分がこう生けたいというよりは、花はどう生けられたいのかしらなんて考えてみます。
それこそが「ゆるい感覚」の始まりだと思います。花との対話(向き合う時間)を、まず楽しむ気持ちが大切ですね。花や枝を手に取りいろんな角度から眺めてみると、やはり生命あるもの、さまざまな表情を私たちに見せてくれます。
どうしても自我を表現したくなるものですが、一花・一枝をゆっくり見る余裕が持てれば、まるで野山で景色を楽しむように「美しい自然の、この場面を生けてみましょう」と言う感じになります。
そういう私も、まだまだ楽しむ気持ちにいたらないことも多々ありますが、うまく花や木と対話出来たときの気負いのない花こそが、私の「ゆるい感覚」の醍醐味ですね。

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